オープンソースライセンス勉強会に参加した。
『知る、読む、使う! オープンソースライセンス(達人出版会)』の著者である可知豊さんをお招きしてのオープンソースライセンス勉強会に参加しました。可知豊さんの話がテンポよく、講演中、質疑応答なんかも活発で良い空気の勉強でした。(この記事は2/27日に書いています。)
オープンソースライセンス勉強会 どちらかというとこってりめで。
http://atnd.org/events/25138
講演中、少しメモしたことを公開します。講演ダイジェストないことと、誤ってる可能性があるので、気になる方は録画の方でご確認ください。VOYAGE GROUPの有志スタッフすばらしい。
http://www.ustream.tv/recorded/20639758
http://www.ustream.tv/recorded/20640484
可知さんの当日の資料はご本人のブログでどうぞ。
http://www.catch.jp/oss-license/2012/02/24/slideshow/
- オープンソースはOSSライセンスとオープンソースコミュニティの二つの話がある。メインストリームオープンソースコミュニティ。
- 著作権は仕様(プロトコル、インターフェース)、アイデアには及ばない。
- 「利用」と「使用」を分けて考える。本を読むだけ、音楽を聴いただけでは、当然著作権の違反にはならない。(Q&A. 英語で使い分けるには?GPLでは注意深く分けているらしいが、決定的な英単語は さんもすぐに思いつかないらしい。)
- 著作権は発表しなくても、例えば文章書いたら発生する。
- 著作者人格権は譲渡できない。
- ソフトウェアのライセンス有効期限切れは今後発生する可能性がある。
- 著作権という言葉を使った場合、著作財産権を指す場合と、著作者人格権も含んだ場合がある。
- 厳密にはHDDの移行にも発生すると考えるらしい。
- 実際の部分で、自由に使えるはずの部分が出来なくなっている場合がある。
- 契約は交渉の余地があるが、約款(「やっかん」と読む)にはない。
- 約款見なくても利用できてしまう場合はGPLの契約に当らないという考え方もある。
- 公開してしまったらOSSと呼ばれているのはデファクトスタンダードでそう呼ばれているのだが、可知さんはこの考え方をとらない。
- 昔、一太郎はパッケージのシュリンクラップを剥がした時点で許諾したことになって、裁判になったらしい。
- 年末のWSJ日本語版「OSSの話をFacebookに引っ掛けた話」で意味なし。
- ライセンスとコミュニティを分けて考えるのが大事
- ライセンスおおまかな分類
- 修正BSDとApacheはだいたい同じに考えるのが一般的。
- 新しいモジュールの追加はコピーレフトの対象外
- 社内のWebサービスは使用なのでコピーレフト対象外
- GPLのFAQ
- APIやDLLソフトウェア自身のもつ仕組み
- 議論の対象になることもある
- FSFのGPLの英語版に組み合わせがある => オープンソースライセンスの談話室のリンク集
- ライセンスの互換
- ソフトウェアが混在できるか、ライセンスが移行できるか
(僕にはライセンスが自由な方に移行できるのがとても意外だった。)=> オープンソースライセンスの談話室のリンク集
- スクリプト言語が流行っているので、ソースとバイナリを区別しないライセンスが流行ってきている
- クリーンルーム実装
- IBM互換機が出たとき => クリーンルーム設計:Wikipedia
- Rubyのセキュリティパッチの事例
- パッチを見た人はパッチを当てられなくなるので、パッチを見た人が仕様を抜き出して、それを元に第三者が監視?の下で、別の人がパッチを実装した。
僕がライセンスのことをそれなりに理解したのは、『大いなるコモディティ化への旅 ~浸透するLinux』でオープンソースに感化された後に、『ソフトウェアの匠』の「八田真行のオープンソース論―私がその定義にこだわるわけ)」と「知的財産権編(今野浩のソフトウェア特許論―今求められるソフトウェア技術者の発言)」を読んでからです。現在は、Githubなどでソーシャルコーディングが行われて、気軽にソースコードを公開できるようになった反面、可知さんの言う、(ソースが公開されているだけの)「デファクトスタンダードのオープンソース」が増えているのかもしれません。実際、僕のリポジトリもライセンスが明記されていない野良リポジトリ状態だったりします。可知さんの著書を今一度読んで学ぼうと思います。
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