UNIXという考え方―その設計思想と哲学
「すべてのプログラムをフィルタとして設計する」「沈黙は金」といったUNIXのOS周りから言えることだけでなく、よく言われる格言について解説されていたり、「それってアジャイル?」と言いたくなるような記述も多く書かれていた。それらを少しばかし抜き出してみる。
ソフトウェア開発に終わりはない。あるのはリリースだけだ。(P28)
達人でさえ、変化が避けられないことを知っている。(P29)
1.短い機能仕様書を書く
2.ソフトウェアを書く
3.テストして書き直す。満足できるまで、これを繰り返す。
4.詳細なドキュメントを(必要なら)書く (P44)
コンピュータの世界には、「適切な」設計に四つの特性が備わっていなければならないと主張する一派がある。その特性とは「単純さ」「正しさ」「一貫性」「完全性」の四つだ。(P120)
覚えておいてほしい。ソフトウェアは、実は作るものではなく、成長していくものなのだ。(P132)
プログラマの仕事は誰のどのような仕事であれ、梃子の効果を発生させる。この梃子の効果を利用するために、独自技術症候群を絶対に避けることだ。(P132)
Atariのアプローチからは、一般人にピストルなど持たせたら、自分の足を打ち抜くかもしれないという考えが読み取れる。これと対照的に、UNIXシステムは、初心者にピストルどころか突撃銃を押しつけ、20発の弾を込めた上で、銃口を足に向けさせてやる。(P137)
- 作者: Mike Gancarz,芳尾桂
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2001/02/01
- メディア: 単行本
- 購入: 40人 クリック: 498回
- この商品を含むブログ (145件) を見る
2007/08/09読了