受託開発の極意―変化はあなたから始まる。現場から学ぶ実践手法 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)

雑誌「Gainer」から飛び出てきたような(僕の脳内イメージ)、id:HappymanOkajimaさんの2作目。Excelのセル結合をしちゃいけないといった話題は、新人の頃、Excelでできたテスト仕様書のフォーマットを疑問に思いながら「ソフトウェア開発って、ささいな違いでなんでこんなに作業量が変わっちゃうんだろう?」とあくせく作業していたことを思い出しました。思えばこれが「単調な作業では他人に絶対勝てないから別のアプローチをする必要がある。かつ、その方法はソフトウェア開発と相性が良いはずだ。」と考えるに至ったわけなのですが。第一部は、僕が昔思い描いた「本物のシステムエンジニアの仕事」が書いてありました。ユースケース記述やファンクションポイントといった技術ベースの部分と「メッセージのあるスケジュール」に代表される人ベースの部分が渾然一体となった、まさに受託開発な本でした。個人的にチェックリストを作っておきたいです。第二部があまり評判がよろしくないような書評をいくつか見た気がしますが、それは著者の会社とその人の会社の文化の違いだと思いました。僕は、全力で仕事をすることが許される会社ってあまりないのではないかと思っているのですが、下手に自分の周りを変えるぐらいのことをしようとすると、傷が深くなる一方で、辛く悲しい思いをする可能性があります。フツーの会社で一生懸命やるってことは↓のようなことに近いと思います。

これから話すことは誰にでも向いているわけではない。特に、嫌われたり孤独になったりすることが人生最大の苦痛である人は、試さない方がいい

http://www.atmarkit.co.jp/news/200804/21/asunaro.html

良い仲間がいたということなのか、良い仲間になったということなのかはわかりませんが、自分の力量ではまだまだ遠いと感じました。巻末の参考文献は全部書名は知っているのに1冊も読んだことがなく、その上2冊が積読で絶望しました。

受託開発の極意―変化はあなたから始まる。現場から学ぶ実践手法 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)

受託開発の極意―変化はあなたから始まる。現場から学ぶ実践手法 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)

2008/04/13読み始め
2008/04/29読了