業務システムのための上流工程入門
2010年の7月頃読んだ。全体的に独自の用語や記法が目立つものの、それは上流工程がどこもいい加減なことしかやっていないからなのかなと。これに載っている「無神経な矢印」というのはほんとよく見かける気がする。○○フローの良い記述方法がもっと議論されてくれればいいと思う。本書は要件定義よりもデータモデリングに主軸が置かれていて、「データモデルのアンチパターン」が挙げられていて、
1.テーブルに含まれる項目が20以上ある
2.識別子に含まれるデータ項目が7個以上ある
3.RDB以前の設計スタイルを引きずっている
とあり、
なんと500個の項目が載っているテーブルの実物を筆者は見たことがあります。
ということまで全て当時従事中のプロジェクトで経験していたので、少し笑えた。3の「更新前後区分」という名前なんて既視感でいっぱい。流通業・製造業のシステム開発に携わる人間なら著者の別の本も読んでおくべき(別のプロジェクトで著者の本を「丸パクリした」というスゴ腕の人がいた)。他に気になったのが、GUIをパネルという言い方で説明しているけど、VBなどのリッククライアントを前提にしているようでWebアプリだとちょっと違うかも。
- 作者: 渡辺幸三
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2003/10/17
- メディア: 単行本
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