ジェネラルパーパス・テクノロジー―日本の停滞を打破する究極手段 (アスキー新書 70)(省庁で一番優れたシステムを構築したのはITゼネコンビック5ではなく文具店)

池田信夫氏が語るような内容ですね。日本の情報システム周りがDISられています。

国税庁総合管理システムは、最も改革の進んだシステムだと言われるが、その内容はIBMが六台、日立が四台、NECが三台の合計十三台のメインフレームを動かしていたものを、一部オープン化してメインフレームを三台減らしたというものである。記事によると、このシステムを受託しているのは、銀座にある大正元年創業の文具店で、戦前から国税庁にそろばんなどを納入してきた文祥堂である。

数えてみると、表中にNTTデータの名が7つ、富士通の名が3つ、NECが2つ、日立の名が2つ、日本IBMの名が2つありました。それだけの数のシステムを手がけて文具店に負けてるって一体。。。

2008/07/11着手
2008/07/12読了

2008/07/13追記

オープン化志向と日本の低迷、そこには関連があるように思う。

グローバリゼーションはコスト削減競争から次の段階へと向かい始めた。

1つのソフトウェア開発を成功させることも、企業を見違えるように蘇生させることも、可能とならしめる要素は多様化している。それらに直接関わる情報だけでなく、従来の枠を超えた諸要素をどれだけ広く、迅速に取り込めるかが成功のポイントだ。このためには利害を異にする外部要素も重要である。企業内の人材を社内だけで使うのではなく、社外活動にも積極的に関与させ、競合会社や社会との意思相通を図る。双方向の努力が必要だ。企業内の閉ざされた環境で行われていた多くの事柄は今やオープン化が常識となり、それはアウトソーシングなど呼ぶ範疇ではなく、社外重役による経営参加、研究所の成果公表や共同開発などの核心的な部分にまで進んできた。

http://i.impressrd.jp/e/2008/06/10/533