個人の目標設定を開発チーム内で公開しない理由は何か?

360度評価など、最近はいろんな評価制度があるかと思うのですが、僕の今の会社では縦方向にのみ目標設定のレビューと評価がされます。僕も最近は他人の目標設定を見る機会を持つようになりました。そこでびっくりしたのが、頑張るという意思表示だけだったり、具体的に何をするのかわからない内容しか書いていない人も多いわけです。(ちなみに僕は「自己啓発:lsコマンドのソースを読む」が入っていますwww)もちろん、上司もレビューして意見するわけですが、他人のを見たことがないからFixした時点でも個人個人バラバラなんですよ。こうなってくると、個人が目標をどう達成したかよりも上司の印象で順位付けが行われるだけになりますよね。「残業多いからいっこあげとこか?」に近い印象です。もちろんエスカレーションを経てただの序列付けに変わります。プロジェクト単位か事業部単位か、せめて予算を直接共有するグループ内では個人目標をお互いが閲覧できるようにするべきだと思うのですが、どうでしょう?最終的にどういう評価が下されたかまでを見せると問題が出るかもしれませんが、一緒に働く人がどういう目標を持って仕事をしているかはわかるべきではないでしょうか。そこで次の論考です。

評価活動は、大きく「各労働者の実態把握(モニタリング)と評価」と「評価の伝達」があります。労働モチベーションの低下は、この2つが、うまくできていないのが、最大の原因になっているように私には思えます。「労働者の活動を正しく把握せずに、適正に評価していない。そして、それを労働者の意欲喚起するように伝える事ができていない」ことが、労働意欲の低下の最大の原因になっているように思えるのです。

2008-07-28

最近、フラット化などという話で、マネージャーの人数がどんどん減ってきています。一人のマネージャーが把握しておくべき、部下の数が増えています。それだけでなく、今、多くのマネージャーは現場仕事の責任・負担が大きくなり、マネージメント業務の比率が下がっているのではないでしょうか?(プレイングマネージャーのプレイングの比率が高くなり、マネージャーの仕事が減っています。)

その影響もあり、彼らの部下一人当たりに対する「実体把握・評価と評価伝達(コミニケーション)」の時間が、どんどん減ってきていると思うのです。それが評価に対して、労働者に不信感を抱かせる結果になっているのではないでしょうか?即効性のある部分で、できる事として、このマネージャー層の仕事の改革(役割分担、業務量も含めて)や、マネージャー層の能力アップ(部下へのモチベーションアップ力や部下支援力の向上)に優先的に取り組む話だと思うのです。

2008-07-28

一般社員のモチベーションを上げるためにマネージャ層の改革が必要だという見事なロジックだと思いました。僕のような2次請けSIerの社員は、評価を受けるマネージャと職場を共有しない場合も多く、たとえ結果的に評価の順位付けが妥当だとしても、正しいプロセスを経て評価されたと感じている人は少ないと思います。例えば、先に挙げたように、他人の目標設定を閲覧可能にすることで標準化して透明性を上げるとか、半年毎おきや年度末にのみレビューしていたのを頻度を細かくして毎月簡単でいいからレビューしてみるとか、社員の納得感が増して、なおかつ会社の事業効率もプラスになる方法を模索していかねばならないのではないでしょうか。